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平成28年度 開智国際大学入学式 学長式辞

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新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんのご入学を、私たち教職員・在学生ともにお待ちしておりました。本日、雨も上がり、桜が満開の美しい春の日に、新たな「仲間」をお迎えすることができましたことを大変うれしく思っております。

ご列席のご家族の皆様、おめでとうございます。晴れの日をお迎えになり、お喜びも一入と存じます。心よりお祝い申し上げます。

本学は、昨年4月に、大学名を開智国際大学とし、新たなスタートを切りました。大学名にふさわしく、国際大学として、ここに様々な国から、中国、ベトナム、ネパール、スリランカ、ウズベキスタン、ブラジル、そしてもちろん日本から、新入生の皆さんをお迎えできたことを、大変うれしく思っております。今年はまた、未曾有の被害をもたらした東日本大震災被災地、陸前高田市からの新入生が、ここにおられます。まだ中学生の頃のこと、人生観が変わるほどの大きな不安を乗り越えて、今日ここに入学されました。おめでとうございます。お迎えできてうれしく思います。新しい生活への期待を胸に、夢の実現に向けて力強い一歩を踏み出してください。

開智国際大学の学生として、留学生の皆さんは、日本語を覚え、日本の歴史や文化を理解し、日本の地域社会に生活者として馴染むことにより、日本人の学生は留学生と席を同じくして共に学び合うことにより、そして日常のコミュニケーションを通して、様々な国の文化や生活を知り合うことにより、相互に理解を深め、援け合う心を培っていただきたいと思います。

皆さんは、「フルブライト奨学金」についてお聞きになったことがありますか? アメリカの上院議員であるフルブライト氏が、1946年に設けた奨学金制度です。フルブライト氏は、大学生である20歳の時に、ローズ奨学金をもらって、イギリスのオックスフォード大学で、3年間、学んだ経験があります。

その後、下院議員に選出され、第二次世界大戦の最中の1942年に、「平和プログラム」を提言し、第三次世界大戦を絶対に起こさないための具体的提言を発表しました。しかし、米国は、1945年8月に、広島、長崎に原爆を投下しました。フルブライト氏は、「原爆投下は間違いであり、我々の力を示すのにもっと破壊的ではない方法を採るべきである」と考えるに至り、フルブライト法案を提出しました。これが、後の交換留学生制度、すなわちフルブライト奨学金につながるのです。フルブライト氏は、1年、2年と異郷に長期滞在することによって、「その土地の言葉を覚え、歴史・文化を理解し、地域社会に生活者として馴染む」ことこそ、次の戦争を未然に防ぐことであり、その経験を通して、丈夫で大きな懸け橋になれる、そして彼らが社会をリードしていき、戦争を未然に防ぎ、核兵器などを二度と使わなくてもすむ時代が実現する、と考えたのです。
“The Fulbright Program aims to bring a little more knowledge, a little more reason, and a little more compassion into world affairs and thereby to increase the chance that nations will learn at last to live in peace and friendship”
日本語にすると、「知識、理解、思いやりの気持ちをもう少しもって、世界の出来事を考えれば、世界の諸国が、平和にそして友好的に共存できる機会を増やすことになるのです。それがフルブライト交換留学制度の目的です。」これは、地道で時間のかかることですが、国際平和にむけて基本的な大切な姿勢だと思います。今の日本にも同じ姿勢が求められています。

今日、こうして、7か国から留学生を迎えました。皆さんが4年間の大学生活を通して「日本語を使って、日本文化を学び、生活者として地域社会に溶け込む」ことによって、お互いに学び合うことによって、いずれ日本と皆さんの国との懸け橋として活躍されることを願っております。また、日本人の学生は、留学生と席を共にすることによって、広く世界に目を開く機会としてください。本日は、開智国際大学にとって、本当の意味での「国際大学」として新たなスタートを記念する一日でもあります。

新入生の皆さんにとって、今日は、新たな目標に向かう歩みが始まる出発の日でもあります。高校時代とは全く違った学びの日々が始まります。高校では、科目の選択の自由は、多少はあったかもしれませんが、ほとんどの科目は学校で決められた時間割どおりに受けなければならなかったでしょう。あまり得意ではない科目も取らなければならなかったことでしょう。ところが、大学では、決められた科目が多少はあるのですが、学びたい科目は自分で選択できます。本学の特徴であるクロスオーバー履修によって、所属する学科の専門科目だけではなく、他学科の専門科目も選択し、学びの領域を自分で決めることもできるのです。時間割を作るのは皆さん自身なのです。様々な分野の科目を幅広く学ぶのも良し、ある特定の分野に限って深く学ぶのも良し…、皆さんが自分で考えながら、自分の「学びの枠」を自由に作っていきます。

大学では、なぜこのような方法で履修するのでしょうか。それは、「考える」大人になるために、「自立できる」大人になるために、大学では個人の学びの自由を大切にしているからです。

変化が激しく多様な価値観がぶつかり合う予測が困難な今の時代には、過去の経験や事例が、以前ほどには役に立たなくなっています。過去の正解が、今も正解とは言えない時代なのです。現状を分析し、目的や課題を明らかにし、自ら考え行動する力こそが、いま最も必要とされる能力と言われています。「学び、問いかけ、考える」、この姿勢を大切にして、「自ら解答を作り出す」力をつけてください。それは、何事も受けて立つ強靭な精神力、状況を見極める判断力、自分の意見を大切にしがらも環境に適応する柔軟な対応力、そして何事にも果敢に立ち向かう挑戦力につながっていくのです。

幅広い教養を身につけ、奥の深い研究をし、課外活動にもチャレンジしてください。生涯にわたって信頼できる仲間も増やしてください。4年間の大学生活が、様々な対話と気づきを得る場として、有意義で実り多いものとなりますよう祈念して式辞といたします。

ご入学、真におめでとうございます。
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# by Kaichi-university | 2016-04-08 10:00 | 学長メッセージ